2日目 その8 アートを体験できる金沢21世紀美術館 金沢2011

妙立寺を出てから一番近い広小路のバス停の位置がよくわからず、結局犀川大橋をまた渡って片町のバス停まで来てしまいました。金沢駅行きのバスは3分に1回くらい来るのに、美術館方面行きのバスはなかなか来ず、20分くらい待ってしまいました。20分あれば歩いて行けたのではと思いましたが、体力を温存するためにバスを待つか…とバス停のベンチで休みながら待ちました。

やっとやってきたバスに乗り込み、広坂というバス停で降りました。道路を渡ればそこがすぐ金沢21世紀美術館の入り口です。

さっそく入り口のそばにあるオラファー・エリアソンという作家の「カラーアクティヴィティハウス」という作品の中に突入。色つきの壁を通して見る世界はどうですか?という作品なのかどうかは不明。

レンズにフィルター入れて撮ったみたいな写真になっております。色で区切られる世界は画一的。

中に入るとさっそく噂のプールが目に入ります。しかし、ここはぐっとこらえてまず企画展示の方へ。企画展示の受付までは無料で入れるので、上からならこのプールのそばまで行って眺められます。

この時やっていたのは、イェッペ・ハインというデンマークの作家の「360°」という展示です。ヘッドフォンをして、見えない迷路を抜けだすとか、大きな鳥かごの中に入ってぐるぐる回る鏡の回りを歩く、など空間を体験できる系の作品なのですが、期待していたよりも自分の知覚を脅かすような体験はなかったかな、というのが感想です。一部壊れていて体験できない作品もあり、がっかり感をちょっぴり上乗せさせられました。

企画展示は1つ1つの部屋に分かれて1つずつ展示されていましたが、合間に常設展示の作品があります。この緑がもさもさの壁も作品だったと思います。通路が通っていて、この壁をくぐり抜けることができます。

そして自分の後ろを歩いていた、服飾系専門学校生的な二人組の女子が、「これを見に来たのーーー!!」と狂喜していたのがこのマイケル・リンの壁&椅子です。雑誌でよく見かけていたのですが、狂喜されるだけあって、和柄のモダンなアレンジが生で見てもとても美しくてかわいいです。モデルを立たせてファッション風に撮りたい衝動にかられます。

椅子にも壁と同じ柄がペイントされているのであります。和室にも合いそうです。1つでいいから部屋に飾りたい…。

企画展示ゾーンを出て無料ゾーンへ戻ってきました。とにかく広いので、行きたい場所を探すだけでも一苦労です。常設展示の中でいちばんみたかったジェームス・タレルの「ブルー・プラネット・スカイ」をやっと発見しました!

高そうな石に囲まれたゴージャスな空間は、想像していたよりも広々としてました。そして空を見上げてみましたが…

真っ白…
曇り空の時はさみしい体験となることがわかりました。
タレルはかれこれ10年以上も前に世田谷美術館で見た展覧会が衝撃的で、それ以来ずっと大好きな作家なのです。真っ暗闇で他の人とぶつかる恐怖におびえながら、壁沿いをおそるおそるつたって行った先に見えた、降り注ぐ光のラインは今でも忘れることができません。アートは見るのではなく、感じるのだということを教えてくれたのはタレルだったような気がします。しかし、期待した分これもちょっとがっかりしてしまいました。

続いては次こそプールを見に行こうと、まずは上から眺めてみました。ちょっと深い、ふつうのプールに見えます。中に入っている人が服を着ていること以外は!

そしてやっぱり下からも眺めたい!と入り口を探しましたが、どこから入るかさっぱりわかりません。下は無料ではないと聞いたので、企画展示の受付の方にどこから入るか聞いてみたら、イェッペ・ハインの作品が展示してある部屋に下へ下りる階段があるのだと教えてくれました。言われた部屋に行ってみると、確かに階段がありました。全然気づきませんでした…。暗い地下道をつたって光のあふれる方へ向かいます。

人がひっきりなしに入れ替わるので、なかなか落ち着いて写真が撮れませんでしたが、適当に勢いで撮ってしまいました。特に何かで遊べるわけではないのだけど、子供たちがはしゃいでるのが印象的でした。やっぱり非日常感で気持ちがアガるのでしょうか。確かに水は無いけど水の中にいるような不思議な気持ちにはなれます。

このはしご?を撮りたかったのですが、知らない女子がなかなかどいてくれないので撮ってしまいました。

プールから上がった後は、作品の鑑賞にも満足してきたのでミュージアムショップなどを見ました。いくつか気になるブツもありましたが特に何も購入せず。その横にずらっと時計が並んでいる展示部屋があって、気になって覗いてみました。

どうやら日本の昭和の頃の置時計コレクションの展示のようでした。こんなの、家にあったかもと懐かしくもあり、今見るとプラスチックの質感が新鮮でおしゃれでもあり、でした。

この展示のフライヤーもグッドデザインすぎます。このまま部屋に飾れる一品です。

そろそろ美術館を出ようと庭に出ると、こんなビーンな形のいすがあったり

こんなうさみみの椅子も目撃。中にいるときは全然気づきませんでした。

2時間近く立ちっぱなしでいろいろ見ていたので、さすがに疲れてきました。疲れをとるために体が甘いものを求めてきたので、次はゆっくりお茶しながら血糖値をあげられるお店を探します。