Day4 その11 ルーブルで美術品に囲まれた後、夜のメトロの怖さを知る Paris2010


ルーブル3大アイドルを制覇した後、ふと窓があったので外を見てみると、雨はやんでいるようでした。よかった…と思い、再び今度はゆっくり美術鑑賞します。

次は結構期待の工芸ゾーンです。ルイ15世の王冠見たい〜と思いアポロン・ギャラリーに足を踏み入れると、容赦のない展示空間の暗さにおののきました。真っ暗な足元に目をこらして前に進みます。でも展示品は暗闇の中できらきら浮き上がっていてとにかく美しかったです!

一番奥にあった王冠に到着しました。手前にある象のアクセ?などもかわいい。カバンにチャームとしてつけたいです。

カメオといえばにせ物しか見たことありませんが、本物は繊細でとても美しかったです。何百年も前の人が、ルイのために手作業で彫った逸品が、王冠にくくりつけられて現代まで残っているロマン感じました。
このほか暗闇ゾーンには小さな宝箱や、スワロフスキーみたいなアクセサリーが並んでいて満喫できました。
最後は3階にあがって絵画ゾーンを見学します。疲れがピークに達していたのでエスカレーターorエレベーターは無いのかと探してみましたが、そんなものありませんでした。しぶしぶ階段を上る。

でもあがってすぐの所にこのガーリー満点の絵が展示してあって癒されました。映画のマリー・アントワネットが好きな人にはたまらない世界観と思われます。

少し部屋は暗くなってきましたが、やっぱり建物自体の装飾が素晴らしいです。上の方にある絵を見ると、自然に目に入ってきてしまいます。

少し暗い展示室の、ソファのようなゴージャスな椅子に腰かけてこの写真を撮った後、カメラをそばに置いてふうぅ…と疲れた溜息をついてたら、何かがごつんと音をたてました。見ると、デジカメが床に落ちてます。座面がツルツルの布素材でできていたため、滑り落ちたようです。えええーと焦って持ちあげると、飛び出たレンズ部分がしまえなくなってしまいました。当然写真も撮れません。

ものすごく混乱して、ああ、これからの思い出は胸に刻み込むしかないんだ…と覚悟を決めた後、往生際悪く、明るい展示ゾーンの絵の前のベンチに座ってよく見たら、レンズ部分が少し歪んで引っかかっていることがわかりました。少し力を入れて歪みを正しい位置に戻すと、カメラは元通り動きだしました。よかった…。そしてほっと一息ついた後に「RPGみたい」と思ったこのファイアー写真を撮る。

でもこういう絵が一番好きなのです。心の中に穏やかで静かな空間が生まれます。色のトーンもベストです。

そして有名なジャンヌ・ダルクの絵を発見して、街で芸能人やモデルを見かけたように気持ちがアガりました。これ、予想よりもはるかに大きな絵で迫力満点でした。
3階の絵画ゾーンを全て見終わって、ルーブル美術館制覇です。それなりに楽しめはしましたが、1つ1つのあまり時間をかけず、とにかく全部見よ!と貧乏性を丸出しにした結果、相当疲れ切った状態で出口に向かう羽目に陥りました。もう美術鑑賞は当分ええわ…という気持ちになったほどです。ふつうに楽しみたい方は、何日かに分けて楽しむことをおすすめします。

疲れた足を引きずり外に出ると、さっきの小雨状態はどこへやら、どしゃ降りに強風が吹き荒れてました。ピラミッド近くのバス停からサン・ミッシェルに行けないかなあと近づいてみるも、雨がひどすぎて外でバスを待つ気持ちにはなれそうにもありませんでした。
仕方なくリヴォリ通りに戻って、メトロでシャトレ駅で一度乗り替え、サン・ミッシェルに戻ることにしました。全然時計を見ていなかったので、メトロの時計を見てびっくりしました。すでに21時近くになっています。海外女子ひとり旅の鉄則として、「夜は外に出歩かない、食事は極力ホテルの中ですます」を頑張って実践していたのに、うっかり日本のような感覚で美術鑑賞し、夜遅くなってしまいました。
少し不安になりながらも乗り替え駅で降りると、ターミナル駅であるシャトレには結構人があふれていました。パリは20時過ぎまでやっているお店が多いので、ちょうどその人たちが帰宅する頃のラッシュと当たったのかもしれません。予想よりも人が多くてほっとしました。しかしシャトレ駅は広く、1番線から4番線に乗り換えるのに結構歩かされました。永田町-赤坂見附か!と思ったくらいです*1。やっと4番線の入り口近くにたどり着いた時、人が固まっているのが見えました。入り口近くで邪魔だなー飲み会の帰りかなーと思いながらも、人が一人通れるくらいの通路は空いていたのですり抜けようとしたら、いきなりガッと肩をつかまれました。「何?!何?!」とおびえて肩を掴んできたおばさまを見たら、「乗車券出して」と言われました。良く見ると、メトロの制服的なものを着ています。ああ、検閲かあと思いナヴィコを見せました。写真を確認するほど良く見られることもなく、すぐに通してもらえました。ほんとに検閲やってるんだなーと思いましたです。
4番線のホームに降りると、ラッシュらしく人があふれていました。しかし、少し歩いてベンチのところにくぎ付けになりました。どう見てもこのホームで夜を過ごすと思われる方々が、新聞紙や段ボールをひいたりしてベンチをベッドメイクしていたからです。4,5人の仲間たちが楽しそうにパジャマトークをしている姿を見て、夜のメトロは危険!と言われている理由がよくわかりました。ラッシュで人がたくさんいるからよかったものの、自分しかいない状況だったら、相当危険です…。ほんとに日本のような感覚で夜出歩いてはダメだな、としみじみ思いました。
その11まできた長い4日目を終え、ついに明日は実質最終日です。悔いのないように甘いものを食べまくります。

*1:そんなには距離は無いのですが、他の簡素なメトロの駅と比べて移動が面倒だったので…