3日目 その4 ひらみぱんの丁寧なランチ 金沢2011


金沢21世紀美術館前からバスに乗り、香林坊と武蔵が辻の間にある南町というバス停で下りて、せせらぎ通りと小学校の角にある、ひらみぱんというフレンチ風味のカフェにやってきました。鉄工所跡の建物を改装した建物は、味を残しながら白く塗られ、shabbyな感じで素敵なのです。

お隣のオヨヨ書林もひとつづきの建物の中にありました。サブカル系に強い古本屋のようです。古本は基本的にダメなので、中には入りませんでしたが…昔は根津や青山におり、金沢にお引っ越ししてきたらしいです。

中は水色を基調とした、ほんとうにフランスの片田舎にでもあるかのような、素敵なフレンチレストランの雰囲気満載でした。アンティーク調のこげ茶のいすやテーブルが、水色の壁に映えます。そして壁には白い花の油絵が。

ゆったりとしたソファ席に案内してもらいました。金沢マダムは平日のお昼から、こんな雰囲気のお店でランチしているんですね…。うらやましすぎる。

ランチメニューです。食べ物の選択肢は少ないです。タルティーヌセットとケークサレセット、煮込み料理とお惣菜盛り合わせのほかは、おつまみ的なチーズと生ハムだけです。ちょっと悩んで、1400円のケークサレセットにしました。メニューの上に置いてあるベルで、店員さんを呼びつけるというおされシステムです。

セッティングしてもらった、オリジナルのフォークとスプーン置きがかわいいです。とても味のある文字。

まずは、ぽっかりクルトンが浮かんだじゃがいものポタージュスープから出てきました。とてもおいしそうな外観です。バターこってりなのかと思いきや、意外とさらっとしていました。でもじゃがいものコクはあります。ねぎが良いアクセントになっていました。

スープを飲んでいるときに、パンがやってきました。オリーブオイルつきです。食パンはトーストされてさっくり、でもふわふわです。もう1個のパンはもっちりしていて粉の味わいを楽しめました。ひらみぱんは、この手作りパンが評判らしく、食事中もひっきりなしに、パンだけを買い求めにくるお客さんが訪れていました。

やってきたケークサレのプレートは、野菜がたっぷり盛られていて、色どりだけで満足できます。フレンチの定番キャロットラぺにきのこマリネ、コールスローブロッコリー、グリーンサラダです。キャロットラぺはおいしかったのですが、いつものごとく、もっと酸っぱくてもいいのにーと思いました。グリーンサラダにのっかったえんどう豆が、みずみずしくぱりっとしていて、とってもおいしかったです。

メインのケークサレは、まわりがカリカリ、でも中はしっとりチーズの味わいで、さすがのおいしさでした。ちゃんとパンチェッタを使っているのか、ベーコンのおいしさがケークに閉じ込められていました。大きさもちょうど良いのであります。
お隣の人がフランス惣菜盛り合わせを頼んでいたので横目でちらりと見たところ、このケークサレとサラダたちがまるまるのっかっていました。そのほかに、ほたるいかの何かの料理ものっけられていて、2人いればあの盛り合わせにパンを頼むのがベストかも、と次いつ来れるかわからないのにメニュー計画しました。
飲み物はつかず、別に注文できるコーヒーは500円と結構なお値段でした。いつもならセットにしてほしい…と不満をもらすところですが、次にお茶をしたいお店が決まっていたので、今回はよかったー!心おきなく次のお店に行ける!と思いましたです。
ひらみぱんはおされな若者向きのカフェの雰囲気でしたが、近所に住んでいると思われるおばさまやおじさまもパンを買いに来ており、地域に根付いたお店なんだなーと思いました。東京に住んでいれば、ひらみぱんと同じくらいおいしいパンを出すお店は行動範囲の中に結構あるのだと思いますが、選択肢が多いことがはたして幸せなんだろうかと思わせられます。

食後の散歩で、少しせせらぎ通り沿いを歩いてみました。Shakerスタイルをちょっとモダンにした感じのおされショップを発見しました。金沢に住んでたら、こういうお店で家具を買うのかもしれないです。

その名の通り川のせせらぎの音がずっと聞こえる散歩道で腹ごなししたら、次はまたもやバスに乗って食後のお茶を飲みにまいります。