Day3 その6 A Priori Théでチーズケーキを食べ損ねる Paris2010

ジヴェルニーからサン・ラザールの駅に戻って来た時には、13時を過ぎていました。行くお店はもう決めていたので、メトロに乗ってまたもやBourseにやって来ました。昨日行きたかったお店にリベンジするためです!
Bourseの駅を上がって、ヴィヴィエンヌ通りを昨日とは反対方向に歩いてたら、ちょうどランチを取りに外に出てきたスーツのパリジャンやパリジェンヌたちが通りを練り歩いてました。正直、パリジェンヌについては、かわいくて目の保養になる人がいっぱいいるんだろうと期待いっぱいでしたが、パリジャンに対しては全く期待していなかったので、スーツジャンたちのあまりにもかっこ良さにビビってしまいました。みんな、企業のHPとかで良く見る、美男美女の素材写真のようです。あまりの世界の違いにいたたまれなくなったので、気配を消して通りを急ぎました。

ようやく、目的のギャラリー・ヴィヴィエンヌというパッサージュにたどり着きました。昨日はこのギャラリー・ヴィヴィエンヌの地番を、一生懸命ヴィヴィエンヌ通りで探してたから見つからなかったのでした。結構近い位置に存在していたのに…

ギャラリー・ヴィヴィエンヌはパリの中でも美しいパッサージュとして知られていて、昨日見たパッサージュには入ってなかったようなブランドショップやおされ雑貨屋が中に入ってました。

目的のお店はパッサージュを入ってすぐ見えました。A Priori Thé(ア・プリオリ・テ)というサロン・ド・テです。サロン・ド・テの中ではかなり有名で、どのガイドブックを見てもたいてい載っています。テラス席からして品があってとても良い雰囲気だったのですが、お店の中はずっと前から使われているような味のあるテーブルや、手入れされた椅子が並んでいて全然気どりがなく、温かみのある雰囲気でした。だいぶ混雑しているようだったので中に入れるか不安だったのですが、ちょうど窓際のテーブルが1つだけ空いてたので、すぐに座ることができました。
最大の目的はここデセールのスペシャリテであるチーズケーキでしたが、お腹が空いてたのでちゃんとしたご飯を食べることにしました。今のところカフェやパティスリーのメニューしか見ていなかったので、食べる方のフランス語なら大丈夫なのかも!と思っていたのですが、それが甘い考えだったことにメニューをもらって気付きました…。何の料理だかさっぱりわからないのです。ランチは5種類くらいあって、パスタとオムレツはさすがにわかったのですが、他は何なのか検討がつきません。そしてどれも16ユーロ〜20ユーロでやっぱり高い…。ちょっと悩んでまわりを見回すと、パスタ、グラタン、オムレツ、サラダみたいなものを食べている人がそれぞれおり、どれもおいしそうだったので、きっとハズレはないだろう!と確信して、野菜の名前とヴィネグレットドレッシングだけ解読できたメニューと注文してみました。サラダっぽかったので、野菜がたくさん食べられそうで良いかな〜と。あと16ユーロで一番安かったのも、理由の1つだったりします。

そして程なくしてやってきた料理がコレです。ぜんぜん予想と違うーーーー!サラダ添え物!!おいしそうだけど、一体このグラタンのような食べ物の正体は何…、と思いおそるおそる上にのっかっているトッピングをよけて中の具をひきだすと、ナスやズッキーニなどの野菜たっぷりのラタトゥユであることが判明しました。口に運んでみると、優しい味付けで野菜の甘みや食感が生かされていました。上にのっかっている酸味のあるカッテージチーズとヒマワリの種?のようなナッツと、カボチャのそぼろのようなものが、単調になりそうなラタトゥユにアクセントを加えてくれてました。野菜たっぷりで程よい味付けなので、これならチーズケーキもいけそうだから良かった!と喜んで食べていたのですが、予想よりボリュームがあっていつまでたっても食べ終わりません。食べ終わった時にはお腹いっぱいで、とてもチーズケーキを食べる気持ちにはなれませんでした…。

仕方なくお茶だけ飲んで我慢しました。ホットのカフェオレです。こんなおされにグラスでサーブされて感激しましたが、グラスが熱くて冷めるまで手に取れませんでした。ささっているのはストローではなくスプーンです。仕方なく最初は、この飲み方は正しいのか?と疑問に思いながらスプーンであわあわをすくって飲んでました。後ろに写っているのは、もしかしてお砂糖だったかもしれない。
しかし観光客いっぱいでせわしないお店かと思っていたのですが、隣には一人でやってきたマダムが、リンゴタルトとコーヒーを楽しみながら本を読んで過ごしていたし、反対側の隣にはパリジェンヌたちが、パスタとオムレツを食べながら仕事の話のような会話をはずませていたので、観光客だけではなくて地元の人たちもゆっくり過ごせるお店なんだと感じました。自分もとても居心地が良くて、一人でも追い立てられることなく、ゆっくりお茶を飲んで過ごすことができました。NYスタイルのチーズケーキやブラウニーを食べられるサロンはパリでは珍しいので、いつかまたやって来て、この雰囲気の中、チーズケーキを楽しみたいと思います。
ランチとお茶を楽しんだ後は、ホテルに戻って少し休み、あの大物観光名所を見に行きます!