Day3 その1 パリからVernonへ Paris2010


目覚めたら朝から雨がざーざー降ってました。パリは日の入りが遅いせいか日の出も遅く、朝7時はまだ真っ暗でした。ホテルのフロント夜勤の優しいおじさんに見送られ街に出ましたが、歩いている人は少なく、バス停に通勤客が列を作っているということもありませんでした。サン・ラザール駅行きのバスに乗った後も自分を入れて乗客が2人しか乗っておりません。パリの朝は遅い。
駅に着いてVernonに停まるRouen行きの電車が何番線から出るのか電光掲示板を確認しましたが、「Rouen」の文字が見つけられません。時刻表には8:20に出ると書いてあるけど、遅れたりしているのかな??と思って近くにいた女性の駅員に聞いてみたら、「Rouen行きはあっちよ!あっち!」と昨日切符を買った窓口の方を指されました。切符売り場もパリ近郊と郊外で分けられているので、電車の乗り場も分けられているのかと気付きました。一番端のホームまで行くと小さな電光掲示板があり、そこに「8:20 Rouen」の文字を見つけることができました。

ホームにはすでに電車が止まっていたのでさっそく乗りこみました。改札を通らないのが不思議な感じです。しかしこの時ある行為を行わなければならないことを後に知るのであります。電車は2等車でしたが車内もきれいでゆったりしていて、いすも座り心地が良いです。大きな荷物を置けるスペースもあります。窓際の一人席に座り、出発を待ちました。ガラの悪い人も全く見かけず安心して過ごせました。出発まで朝ごはんのパンを食べている人もいたので、ホテルで急いで食べたパンを、電車の中で食べてもよかったなと思いました。
電車は時刻通りに出発しました。向かいの席には誰も座っていなくて足を延ばしてゆったりしていたのですが、出発直前にやってきたマダムが「ここいいかしら?」と座ってしまい、距離が近かったのでちょっと緊張しました。Vernonは2つ目の駅だったので、1時間もしないで着くかな〜と窓の外の景色を見ていたら、「SNCF」のロゴの入った服を着た人がうろうろしていることに気付きました。お客さんひとりひとりに話しかけて、切符を確認していたので、検問しているのだとわかりました。切符を用意して待ち、自分のところに回ってきたので差し出したところ、最初はうんうんとうなづいていたのですが、途中で何かに気付き、厳し目の口調で何か言われました。フランス語なので何を言っているのかわからず、どうしよう…と思って「Pardon?Pardon??」と言っていたら、途中から英語で話してくれました。どうも、乗る時に時刻を表すスタンプが必要だよ!的なことを言っているらしい…とはわかったのですが、電車に乗り込む時はノーチェックだったし、そんなものどこにあったのかな…と考えこんでしまいました。検問の人はしばらく厳しい表情でそこに立っていたのですが、「まあいいや、今度から気を付けるように!」と言い残して去っていきました。どうやらオマケしてもらえたみたいです。

帰りにVernonの駅で気づいたのですが、駅のホームの手前に黄色い刻印機がありました。これで時刻を記録しないとダメだったのか…と帰りはしっかり刻印しました。ちなみにコレです。SNCFの切符は2カ月有効なので、刻印しないと何度でも乗れてしまうからなのだと思います。オマケしてもらえて助かりました。

電車が出発してしばらくはパリ市内の風景だったのですが、10分もしたらあっという間に郊外の風景になりました。日本の地方のローカル線に乗っているときのような山々の風景です。海外で電車に乗って、あっと言う前に風景が都会から田舎になると、東京ってホントに大きいんだなと実感してしまいます。東京というか、首都圏か。東京駅から30分電車に乗っても、まだ横浜とか大宮とかで、ビル立ち並んでますからね…*1
ちょっと単調な景色が続き、朝も早かったのでうとうとしてしまったのですが、ここがフランスだということを思い出して日本のように油断してはいかん!と気を引き締めました。…のですが、ふと見ると向かいのマダムはがっつり眠っていました…。海外の人は電車で寝たりしない!日本安全すぎ!と主張する人に「例外もあるよ」と自分で伝えられる存在になりました。30分くらい乗ったところでこの写真の川の景色が続き、Vernonに到着しました。

Vernonの駅のホームはとても小さく、駅の回りもご覧の通りのどかな雰囲気です。観光客らしき10人くらいの人たちが一緒に降りたので、後ろをくっついて行きました。出る時も改札が無いのはやっぱり違和感あります。降りたホームから「Giverny」と描いてある床の足跡イラストを追っていくと、反対側のホームにあがり、バス乗り場方面の出口に出れるようになっていました。

駅前にバス乗り場があったのですが、観光客らしき人たちがそこに並ばず、帰りの駅のホーム沿いに進んで行ったのでくっついて行ったら、大きな観光バスが止まってました。それが9:05発のジヴェルニーに連れて行ってくれるバスでした。写真は帰りの電車から撮ったものですが、向かって左上にちょこっと写っているのがそのバスです。バスの女性運転手から往復4ユーロの切符を買って、バスに乗り込みました。

次はいよいよジヴェルニーに到着します!

*1:向かう方向によってはそうでもないこともありますが