「(500)日のサマー」見て来たよ


気になってた映画「(500)日のサマー」を見てきましたよ。すごくおもしろくて胸がきゅっとしましたよ。なにこれかわいいーー!真似したいーー!!あるあるーーー!わかるーーー!音楽最高ーーー!!!と心の中で叫びまくりでした。
ボスの秘書として新しく会社に入ってきた「かわいいなー」と思っていた女の子は、「話しかけても無視する、傲慢な女だ」と同僚に言われていたのに、エレベーターでヘッドフォンから漏れる音を聴いて「わたしもスミスが好きよ」と自分から話しかけてきて、しかも歌って*1、「スミスが好きなんて、趣味がいいね」と言って去っていくのです。
アメリカではThe Smithは本国イギリスのような人気はなく、一部のマニアだけに愛されてた音楽らしいです。マッチョな文化に支配されたアメリカで、同じように繊細で屈折した音楽を好きなかわいい女の子がいたら、アメリカの堺雅人*2ジョセフ・ゴードン=レヴィット演じるトムじゃなくても運命感じるというものです。
トムは会社の宴会?で行ったKARAOKEPIXIES歌ったり、ジョイ・ディビジョンのTシャツ着てたりと結構なインディーロック好きを感じさせますが、対する女の子=サマーも卒業アルバムにベル&セバスチャンの歌詞を引用して書いたり、ビートルズの中ではリンゴ・スターが一番好き*3だったりとそれ系な音楽好を感じさせるセンスです。たぶんこのあたりの音楽&感覚が「わかるわかる!」と思える人は、きっとこの映画を「自分のための映画だ!」と思えるに違いありません。ていうか自分は思いましたです。
ストーリーは運命の恋に出会った(と思い込んでる)トムと、恋愛を信じないサマーの500日を描いているのですが、描かれる時間軸はバラバラです。でもそれぞれのシーンの前に
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というように何日目のエピソードなのか、親切に表示されるので頭が混乱することは無いです。でも映画を見た後であのシーンとあのシーンがつながれていたのか…と気付いたりもあったりはしましたが。監督のマーク・ウェブはPV作ってた人だけに、とても画面の切り替えがテンポ良く、それに合わせて心地よい音楽を流してくれます。それだけではなく、突然ミュージカル風になったり、アニメが混ざったり、2分割画面になったりといろいろな仕掛けで楽しませてくれます。でも迂闊にエンターテインしすぎて「そういう遊びをやりたいだけでしょ?」と思わせられてしまうものでは全くありません。それというのもこの映画のメッセージがとてもストレートでシンプルなものだからです。手法はメッセージを伝えるためにあり、目的ではないのです。
だから時間軸が前後するストーリーを追って、良い時もあれば、悪い時もある…「運命の恋」には大きな喜びと痛みが同じくらいあるよ(あったよ)というメッセージを自然に感じられるのであります。それから「痛み」を感じないと人は成長しないですよねということも改めて感じられたりもします。でもそれがシリアスに描かれているのではなく、なんか可笑しくて、ちょっと切なくて、ちょっとだけ胸がきゅっとしてしまうんです。今予告編をもう一度見て、心がロサンゼルス*4に戻ってまた胸がきゅっとしてしまいました。自分の心のベストテンに確実に入る素敵な映画です。
最後に心のストライクゾーンびしびしに入りまくりだったサマーのヘア&ファッションに触れておかずにおれません。それらをもう一度確認するがためにパンフレットを買いました。

綴じ部分に手書きのリングノートイラストが入っているおされな表紙です。縦びらきで読みにくいですが、そんなことは気にしない!!読んだら、サマー役のズーイー・デシャネルは青い瞳が魅力的なので、全部青系の服でスタイリングしたと書いてありました。どうりでツボまくりなわけです。「これは無いな〜」と思うファッションが1つもなかった!!!

これはKARAOKE歌ってるシーンです。ポニーテールに青いリボンしてます。黒のブローチのついた白いベスト、リボンのついた黒いブラウス、タックの入ったカーキのパンツ履いてます。このファッション、自分の中に全くなかった組み合わせ!かわいいーです。

こういうトラディショナルな感じも良いんです。アーガイルのニットにたぶん白のポロシャツにグレーのプリーツスカート。ポニーテールなんて何年もしてないですが、久々にやりたくなりました。シャツ&ベストにネクタイしてるのもかわいかったな。

でもベスト1はこれです。IKEAで新婚ミニコントしてるシーンで着てた、透ける素材のワンピースに、水玉のフラットシューズの組み合わせです。こういうワンピにヒールのある靴を合わせないのがわたくしのツボつきまくりでした。あと水色の花ししゅうの入ったかごバッグ持ってたのも、これ以上ないくらいな組み合わせでした。
そういえばこのIKEAのシーンでベッドでごろごろしているときに枕にしているクッションカバー、ウチにあるのと同じー!なんです。ちなみに2枚で700円くらいでした。安ー。

服だけ見るならこのコラージュが一番わかりやすいですよ。The Temper Trapの曲もめちゃ良いです。でもこれ見てあのPV思い出したのですが…

2分割の画面とかテンポの良い展開から、もしかしてこのPVもマーク・ウェブの作品なのかなあと思いましたが、違いました。でもズーイー・デシャネルの旦那様はなんとDCFCのボーカルというつながりがあるようです!

それでもってズーイーはshe&himというユニットやってて、ほとんどの曲を彼女自身がソングライティングしているのだとか。なんという素敵夫婦。ジョセフ・ゴードン=レヴィットと踊ってるPV貼り付けてみましたが、これ見るとトムは全然草食系に見えませぬ。

*1:英語版の予告は歌っているシーンまで入ってたので貼り付けてみました

*2:似てる

*3:理由は「一番人気がないから」

*4:ここはどこの街なんだろう…と思ってたら、パンフに舞台がロスと書いてあってびっくり