Day1 その9 バラ園からAce Hotelまで Portland2014

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バラ園にてアメリカのバラの鮮やかさに圧倒された後、少し疲れたのと、チェックイン時間の16:00が近づいてきていたのとで、ホテルに戻ることにしました。しかし元来た、果てしないトレッキングロードを戻る気持ちはさらさらありません。どうしようかと思っていたら、テニスコート沿いの道路にバス停があったので、どの方向に行くか確認してみました。

しかしバス番号と停まるバス停がざっと書いてあったのですが、ワシントンパーク駅に停まるような記述が全く見当たりません。ヘタなバスに乗って住宅街に連れていかれたらコワイので(ハワイにて)反対側のバス停もチェックすべきだなと移動しかけたところで、バスがやってきました。聞いた方が早いと思い、運転手に「ワシントンパーク駅には行きますか?」と聞いてみました。運転手は少し間を置いてから「まあ行くと言えば行くけど、グルっと回ってから行くから時間かかるよ」的な事を言いました。旅行もまだ初日だし、多少時間がかかっても駅に着くならいいや…と思いそのまま乗り込みました。

バスは公園沿いの通りを抜けて住宅街から大きな通りに抜け、15分くらいゆっくりと運転した後に、見たことがある路面電車の駅のバス停に止まりました。乗客のほとんどはそこでぞろぞろと下りて行き、そこで「ここ、ワシントンパーク駅に行く時に通り過ぎたホテルの最寄り駅の隣の駅やないか!」ということに気付きました。慌てて自分も一緒に下りました。窓の外の景色を目に焼き付けられる程度のライト乗り鉄でよかった。

そこはプロビデンス・パークという名前の駅で、バラ園や日本庭園に行くには、ワシントンパーク駅まで行かず、ここからバスに乗って行けばトレッキングせずに済むことがわかりました。ネットで行き方をさまよい探した中では、どこにもそんな記述は見つけられませんでした。誰か教えてよ。バス番号は忘れてしまったので、トレッキングせずに行きたいなと思った方は頑張って自分で調べてみてください。

一緒にバスを下りた乗客たちと、ホテル方面の路面電車を待っていたら、向かい側の地元住民らしき方々が、「そこで待ってても来ないよ!反対方面は向こうの通りだよ!」と叫んで教えてくれました。あ、一緒に下りて来た方々は地元民ではなくて自分と同じ旅行者なんだな、と気付きました。

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皆でぞろぞろと、こっちかなーみたいな足取りで、1本向こうの通りに移動してみたところ、言われた通り路面電車の駅がすぐに見つかりました。そうか、ポートランドの街中は、1つのストリートは1つの方向にう向かう電車&車だけにして、一方通行を貫いてるから道路を広く感じられるんだな、ということにも気付けました。しばらくしてから路面電車はやって来て、無事にホテルの最寄り駅であるSW 10th Avenue駅に到着しました。帰りは何の苦労もなかった。

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Ace Hotelに到着した時はチェックイン20分前だったので、例のロビーのソファに座って待つことにしました。結局ここに座ったのは、これが最初で最後でした。隣のStumptown Coffeeからカフェオレのカップを持ってやって来る人、Macを操りながら仕事をしているらしき人、自分と同じようにホテルのチェックインを待っているらしき人、それぞれ自由に同じソファに腰掛けてくつろいでました。自分の家の近所に、こんなホテル&カフェがあったら時々来たいなあ…いいな…とうらやましく思いました。

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本棚の裏の中2階スペースに上がると、こんな空間となっておりました。こちらもホテルのお客さん、カフェのお客さん、共に自由に出入り可能なようです。この時は誰もいませんでしたが、カフェのお客さんがここで勉強している姿も見かけました。レコードプレイヤーとレコードが置いてあって、自由に聞けるとどこかで読んだ気がするのですが、プレイヤーは見かけませんでした。言えば出てくるのかも?

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奥にはこんなソファ席もあります。夜はあやしげなムードでした…。低い天井と壁にすっぽり収まったこの空間が妙に落ち着くので、ここでごろごろしながら本でも読みたいなあと思いました。

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16時を過ぎ、無事ブロークンイングリッシュでチェックインも済ませました。部屋は最上階である4階でした。味のあるエレベータにスーツケースごと乗りこむと、こんなガーリーなアートがボタンの上に取り付けてありました。写真だとわかりづらいのですが、刺繍のようでした。細かい。かわいい。そしてメッセージ通り、エレベーターの進みはとても遅いのでありました。ちっちゃく刺繍してあるのは「いやマジで(It's true)」と訳せそうです。

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欧米のホテル恒例の「鍵のターンが独特ですっと開かない」問題を、通りすがりの南米系のメイドさん(ガチでメイドルック)に鼻で笑われながら開けてもらうことでやり過ごし、扉を開けたところに広がっていたのがこの光景です。第一印象:せ…せま…い…あ、でもペンドルトンの鹿毛布かわいいー、でした。ベッドが日本のセミダブルより広めなのがうれしかったです。

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ベッドの反対側にはイスがぽつんと置いてあり、壁には小さめのテレビがかかってます。テレビはかなり小さく見えますが、ベッドにごろんとなった状態で見ても十分な大きさでした。Ace Hotelには、一部屋ずつ異なるアート作品が組み込まれているはずなのですが、ざっと見渡してもこの部屋には見当たらず、まさかと思ってイスの後ろの木の扉をスライドさせると

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こんな鳥アートがお目見えしました。好みじゃないものではなくて良かったです。しかし、やたらに重い木の扉をスライドさせると唯一の窓が閉まってしまい部屋が暗くなるので、暗い状態でしかこの絵を鑑賞できないのが残念なのであります。

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ベッドルーム以外のスペースもとにかく狭かったです。部屋の扉を開けてすぐ右手にあるのはクローゼットスペースらしきもの。コートをかけるのもやっとです。手前の布袋はランドリーバッグ、コンパートメントの一番上につっこんだあるのはドライヤー。アメリカっぽい大きくて重いやつ。袋物のデザインかわいいのです。

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こちらもアメリカっぽい重そうで大きなアイロンと、ホテルオリジナルのバスローブ。バスローブがスウェット地でかわいい!と思ってごきげんで羽織ってみたのですが、めっちゃ重くて肩が凝りまくりそうでした。でもせっかくだからという貧乏性気質で毎日着用しましたけど。とにかく空間がせまくて写真には入りきりませんでしたが、どでかいアイロン台もありました。

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ぎゅうぎゅうのクローゼットスペースの横には、廃材をリサイクルして作ったかのようなデスクが置いてありました。この激渋な雰囲気、かなり好みです。しかし置いてあるスペースが狭すぎて、とても机として活用できませんでした。我が家に持って帰れれば、もっと活用してあげられるのに。

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机の上にはこんなものが置いてあります。味のある木箱にはスナックや飲み物が並べてあります。飲み物冷やしてない…と思って部屋を見渡し、この部屋に冷蔵庫などといったものがないことがわかりました。この時点でケーキやヨーグルトを買って帰り翌日食べる、という運用が無理だと気付きました。そういえば部屋の説明には冷蔵庫などと書いておりませんでした。冷蔵庫のことなんて忘れてた。手前のアンティークなスチール製の書類入れには、雑誌やメモ帳、テレビのリモコンがまとめてあります。細部にわたったこだわりオシャレ感がすごくて気持ちが上がります。

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書類入れの中のメモ帳やポストカードも隙なくオシャレです。隣にあるレストランのCLYDE COMMMONからルームサービスが頼めるようでした。オムレツやパスタなどがメニューに並んでました。

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ベッドの向かって左側には、こじんまりした洗面スペースがありました。タオル類やコップが並べてあります。部屋に棚らしきものはこれしかなく、自分のものが一切おけないことに気付きました…。そして鏡もこれしかありませんでした。結構高い位置にあり、背が高い自分でも利用するのがちょっと辛かったです。ふつうサイズの日本人女子にはかなり辛いと思います…

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しかし置いてあるものにはほぼ満足しました。タオルもかわいくて厚手で質がよさそうだし、カーキの帆布で出来たティッシュケースもかわいい。欲しい!そのティッシュケースの横にメッセージらしきものが飾ってあるので覗いてみると…

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バターの香りがぷんと漂って、中にはおいしそうなクッキーとチョコレートが詰めこまれておりました…!おおお!とても美味しそうです。ただメッセージに書いてあった「私たちの友達が毎朝きみのために焼きたてを用意してるよ!」というのを読んで、「友達じゃなくてプロに焼いてもらってほしい」と思ってしまったことは否めません。落ちついてからスーパーで買って来たお茶とともに頂きましたが、丸いサブレはバターたっぷりでさくさく、ピスタチオのチョコレートがけは香ばしく甘く、三日月形のココアクッキーには海塩がまぶしてあって甘塩っぱく、どれも美味でした。プロに焼いてもらえとか思って正直すまん、と思いました。

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あとは綿棒や耳栓、シャワーキャップ、シャンプー&コンディショナーもここに置いてありました。日本のホテルではあまり見かけないアメニティセットでございます。

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洗面所にはソープを置く場所がないので、フックにぶらさがってました。これは狭い部屋で活用できそうなアイデアであります。このソープもポートランド産で、地元職人の手作りのようでした。狭さや鏡などの不満はありますが、部屋の1つ1つの物を眺めているだけでこの満たされ感…Ace Hotelにして良かった!と思いました。まだこの時は、そう思ってました…。
部屋の構成は以上で終わりです。そう、この部屋にはバスルームが無いのです。バスルームは共同だから部屋の料金が2番目に安い(でも$150…)ということで妥協したのです。ブルックリンに泊まった時もそうだったので、なんとか耐えられるだろうと思っていました。

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しかし、いざバスルームに行こうとすると、このフクロウアートに見守られながら階段を下り、階段の踊り場にあるバスルーム1、もしくは3階まで下りたすぐのところにあるバスルーム2まで行かなければなりません。バスルームにはトイレとシャワーがあり、どちらも清潔で広々していてタオルもたっぷり置いてあったのですが、シャワーしているときに鍵をがちゃがちゃされたりしたことで落ちついて入れなくなり、1日で根をあげてしまいました。ブルックリンの時は日本人オーナーの宿、かつ宿泊者も日本人でレストルームは部屋のすぐ隣にある、というアドバンテージを忘れてました…。そして翌日の朝、すぐにバスルーム付きの部屋にチェンジしてもらうようお願いすることになるのであります…。

しかしこの時は一通り部屋を眺めて心が満たされて落ちついておりましたので、部屋でしばらく落ち着いた後は、夕飯がてらホテルのまわりをぶらぶらすることにしました。