Day1 その3 Ace Hotelから朝ごはんまで Portland2014

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Max Light RailでAce Hotelの最寄り駅で下り、ひとまずスーツケースを預けるべくAce Hotelに向けて歩きだしました。平日の午前中、人影も車もまばらで、大きな荷物を引きずっていても歩きやすいです。街の中心地なはずなのですが、New Yorkとは違う、どこかしらのどかな街並みが新鮮です。日本だと金沢とか仙台みたいな感じ?

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5分ほど歩いてAce Hotelに到着しました。New YorkのAce Hotelのような喧騒の真ん中に建っていると思っていたので、あれに比べたらなかなか寂れた所にあるなあと思ってしまいました。穏やかな雰囲気ともいえますが。

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clyde commonというレストランを見つけ、通り抜けたところにドアマンが立っていたので、ここが入り口かな?と思い木のドアを押しあけました。途中でドアマンが一緒に開けてくれました。入ってすぐにいつも写真で見ていた例のロビーが見えました。おお!と感動しましたが、ここはまず荷物を…と思い奥のフロントに急ぎました。
少し薄暗いフロントに、マニッシュな制服?を着たモデルのようなかわいい女子が立っていました。やっぱりAce Hotel…さっきのドアマンといい、モデルのような人ばっかり!と感動しましたが、そうでも無い人も結構いることは翌日以降知るところなのであります。

荷物を預って。という英語を練習して来ていたので発声しようとしたのですが、向こうから「チェックイン?」と聞いてくれました。ネットでチェックインは4時なのに、12時に入れてくれた、と書いている人がいたので、もしかしたら自分も早い時間にチェックインできたりするかもしれない、と胸をふくらませ名前を告げましたが、「あなたのチェックインは4時ね」とビシッと言われてしまいました…。まあ今回はそれほどグロッキーでもないのでまあいいか、と思い「じゃあスーツケース…」と言いかけたら「OK。預るわ」と即話が通じてしまいました。練習はよ…。荷物を引き換えるチケットを受け取り、フロントの裏にトイレがあることが気付いたので入ろうとドアノブをひねってみました。鍵がかかっていたので外で待っていたのですが、なかなか出てきません。でもこの後どうしようかな、とスマホをいじっていたのであまり苦もなく待っていると、先ほどのドアマンがやってきて、「あ、ごめん、ここは外から鍵をあけないと入れないんだよ」と鍵を持ってきてあけてくれました。ああ、そうか、そういえばアメリカでは外鍵が結構ふつうなんだった…とやたら無駄なスペースが多いトイレに入って思い出しました。日本と同じノリでボーっとまっていたらだめだった…。あと、前はトイレのこのただ広いスペース(奥に便器がぽつんとある状態)の意味がわかりませんでしたが、もしかしたら車いすなどがスムーズに入れるように考慮しているのかなあと思いました。アメリカの車いす大きそうだし。

ドアマンに鍵を返して、ホテルを出て、まずは観光案内所で路線図や地図を手に入れようと、観光案内所があるパイオニア・コートハウス・スクウェアを目指しました。Galleria/ 10th Avenue駅の1つ隣の駅にあるのですが、1ブロックくらいしか離れていなかったので、歩いていけそうだなあと思ったのです。Galleria/ 10th Avenue駅に戻ってパイオニア・コートハウス・スクウェア方面に向かって歩いていると、「きみ日本人?」とブラックの男子に話しかけられました。「ハイ」と答えると、「僕、去年までサイタマにいたんだ。留学か何かで来ているの?」と英語で聞かれ、英語の隙間から「サイタマ」という単語が飛び出したことにビックリしながら「いいえ、旅行です」と回答しました。その後、「日本のどこから来たの?」などほんの少し歩きながら会話をし、彼はサイタマにいたくせに、わたくしめの出身地である横浜のことを知らなかったり、横浜に行ったことがないくせに、沖縄や京都には行っていることが判明しました。ポートランド横浜市民の皆さまのプライドが踏みつけられていくのを感じました。

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その後「今日はこれからどこへ行くの?」と聞かれたので、観光案内所に行く、と言うと、「その後は?」と聞かれたので、まだ決めかねていたのですが、「バラ園とか日本庭園に行こうかと思っている」と答えました。「今日僕はお休みで、フリーだから、よかったら案内するよ」と言ってくれたのですが、まだポートランドに来たばかりで社交性の扉が開いてなかったので、「ありがとう、でも一人で行きたいので…」と断ってしまいました。彼は嫌な感じになることもなく「OK。じゃあ観光案内所までは案内するよ!」とすごく感じ良く言ってくれて、滝がざーざー流れる間に入口がある観光案内所まで連れて行ってくれました。結構見つけづらい入り口だったので、一人だったらかなりウロウロしてたと思われます。彼に心からお礼を言って中に入りました。彼との会話でI have ever been to…とかI'm going to…とか使えたのが収穫でした。

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案内所の中は、ポートランドでできるアクティビティなどのツアーパンフがほとんどでしたが、バスの時刻表や路面電車の路線図も置いてありました。日本語のミニガイドもありました。とりあえずこれをカフェで朝ごはんを食べながら眺めて、今日、本当にこれからどこへ行くかを決めることにしよう、と案内所を出ました。

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朝ごはんをどこで食べるかは幾つか候補があったのですが、まずはAce Hotel近くにある、Little T Bakeryというベーカリーに行ってみることにしました。お店を探しているときに、Union Wayという、木の香りいっぱいのオシャレ小道を見つけました。アウトドアやアパレル系のお店が多いようでしたが、何か面白いお店があるかも、と通り抜けてみることにしました。

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そうしたら、目的のLittle T Bakeryはこの通りの中にありました。イートインはテーブルが3席だけの小さなお店でした。シンプルでモダンなんだけど、木の温かみを感じる素敵な内装です。お店の中に他にお客さんもいなかったので、ここで朝ごはんを食べようと中に入りました。テーブルの上に置かれた水色の花瓶に、ボルドーケイトウが生けてありました。好きな色の組み合わせ。

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ショーケースの中のパンがどれもこれもおいしそうで、迷いに迷いました。このお店のスペシャリテであるクロワッサンも売っていました。クイニーアマンやシナモンロールも並んでます。

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デニッシュもアメリカンサイズでこぼれんばかりのフルーツやクリームがおいしそう…そしてバゲットをアルミのケースに並べるセンス良さにグっときます。

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悩みに悩みましたが、お腹がすいていてがっつり食べたい気分だったので、ターキーとクリームチーズのサンドイッチを頼みました。サンドイッチは注文してから作るようで、パン屋には見えない、鼻にピアスをしたミュージシャンのようなお兄さんが、笑顔で注文を受けた後、キッチンに入ってせっせと作ってくれました。テーブルで待っていたのですが、カウンターから出すのかなと思っていたら、後ろの従業員入り口みたいな扉からいきなり出てきたのでちょっとビックリしました。かなり大きくて、ターキーがこれでもか!とギュウギュウに挟まっていてかなりボリュームがあります。緑のものはバジルペーストのような香りのよい香草に酸味やナッツを合わせたものと思われます。淡泊なターキーにとても合っていたし、それを受け止めるハード系のパンが何よりもおいしかったです。粉の味が感じられるむぎゅっとしたパンです。$7はちょっと高いかなーと思いましたが、このボリュームと味なら納得できました。

コーヒーはCoava Coffeeのもののようでしたが、作り置きでポットに入っているものをセルフで入れる形式でした。おかわり自由なのかも。でもポートランドでは、どこでも淹れたてのおいしいコーヒーが飲めると思っていたので、ちょっとがっかりしました。コーヒーは酸味が強くて、後から程よい香りと苦みがやってくるのですが、やっぱり作り置きはだめだなと思いましたです。コーヒーは$2くらい。

大きいサンドイッチをなかなか食べ終えられず、ずっともぐもぐ食べていたら、青い髪をしたまたもやミュージシャンのような男子が無言で入ってきて、1つ挟んだ向こうのテーブルの座ってずっとスマホを見てました。彼は何者なんだろう…と思っていたのですが、鼻ピアスの店員さんも彼を見ても特にビックリしていなかったので、もしかして彼もここの店員さんで、今休憩中とかなのかなと思いました。

ちょこちょこやってくるお客さんは、同じUnion Way内にあるお店の顔馴染の人が多いようで、カジュアルだけどしゅっとした服装をしたお客さんがやってきては鼻ピアスくんと話しこんでいました。一人の女の子が青い髪の彼に気付いて何か話しかけていたのですが、「ええ?あなたBakerなの?!」ってビックリしてたので、ああ、やっぱり彼はここのお店の人なんだ、とわかりました。でも地元の人でも彼のような男子がパンを作っていることにビックリするんだということもわかりました。

その後、もう一人どこかの服屋の店員さんとおぼしき女子がやってきてみんなで話しこんでたのですが、「彼(青い髪)もあなたのお友達で、日本人も(以降聞きとれず…)」とこちらを見ながら少しにやにやとしながら言っていたので、「あ、何かあまりよくない感じでイジられてる…!」と気付きました。もっと英語がわかれば、そして喋れれば、何か言い返せたのに!とキーっとなりました。鼻ピアスくんは少し困った感じで、特にこちらも見ずに何かを彼女に言って、そこで会話は終わったので、彼は日本人をバカにしたりもせず、たぶんいい人だ…!と思って終えられたので良いのですが。

たっぷり時間をかけて朝ごはんを食べ終わる頃には、やっぱり明日から天気が悪くなりそうなので、バラ園などに行くためにワシントン・パークに向かおう。と決心することができました。

次はバラ園と日本庭園を目指して森の香りを嫌というほど満喫します。