3日目 その2 めくるめく蓮の花鑑賞 京都2013


ゆるい坂道のアプローチをのぼって、三室戸寺の入り口までやってきました。まだ午前中だというのに、既に人であふれだしてきています。

門をくぐって左を見ると、いきなり眼下のこの風景が広がっています。すごいすごい!アジサイよりも、もこもこしている緑の植栽に目を奪われてしまいました。つつじの季節にきたら、あのもこもこに全部花がついているんだなあ…と思ったら5月に来れなかったことを少し後悔しました。

でもこの垂直の木の下に繁茂している青い鮮やかな花の大群を見てたら、やっぱりアジサイも見に来て正解だった!と思えました。ピンクや白いアジサイも咲いているのに、目立つのは青いものばかり。青好きにとってはたまらん光景です。

眼下のアジサイ園に突入する前に、道順通り看板の立っていたみむろどうの方に先に立ち寄ることにしました。お寺の敷地内の崖に民家が切り立っている。お寺の方のお宅なのかしら。窓から宇治を見下ろす絶景がひろがっているのではと推測しました。

しかしみむろどうに向かう階段の斜面がキツすぎて、5段くらいあがってもう挫折しそうになりました。傾斜つきすぎ。60度くらいあるのではなかろうか。でも自分よりもお年を召した方々がひょいひょい上がって行くので、息を切らせながら頑張ってのぼりました。

でも頑張ってよかったと思える風景がすぐに広がってくれました。日本的な鐘やら塔やらの建物の前に広がる蓮の大群です。そういえば三室戸寺アジサイよりもこの蓮の花が一番のウリのお寺なのでした。まだ蓮のシーズン前だったのであまり期待していなかったのですが、想像よりは花が咲いていて気持ちがアガりました。

一番有名な構図で撮ろうと頑張ったのですが、花をアップで撮ろうとすると鐘やら塔やらがうまく入りません…。もうちょっと花が咲いていれば、ちょうどええ位置に花と建物がおさまってくれたのだろうか。

蓮は地面から生えているわけではなく、こんな風にぐるりと四角く囲った植木鉢の上に生えてたりします。中央には美しい芝生。三室戸寺もうかっているらしく隅から隅まで手入れが行き届いたほんとうにきれいなお寺でした。たくさんの人々が訪れるのも理解できます。

もうすぐ咲きそうなつぼみと咲いた後の2ショット。蓮ってなんか宗教的な高貴なイメージが強いのですが、生で見るとただかわいくてキュンとします。

でも花弁とか見てると結構グロテスク。虫っぽい。虫嫌い…。

蓮園の後ろには本堂的な建物がどっしりと構えてます。人が多くて近寄りませんでしたが、風格と重みのある建物で、お花とのコントラストもなかなかでした。しかし、本堂へお参りする方々もさることながら、蓮を狙ってやってきたカメラ愛好家の方々もすごい人数来ておりました。三脚が禁止なので三脚より前に花に近付けない、という恐ろしい事態は起きていなかったのですが、これぞと決めた花の鉢植えの前から一歩も動くことなく、かぶりついてずっと撮り続けるおっさ…ムッシュたちには閉口致しました。そんな凡庸な構図じゃ何枚撮っても入賞なんてせえへんわ!と毒づきたくなるほどでした。

ぐるっと回ってるとこんな背丈の高い蓮もありました。蓮に埋もれる感覚。

そうかと思えばこれくらいの背丈の子もおります。これは花びらがたくさんで華やかです。なんか全部同じような花に見えますが、実は100種類くらいの蓮の花がここにあったりするようです。その上ここにしかない珍しい種類もあるようです。その辺ありがたがりもせずひたすらぱしゃぱしゃ撮っているだけでありますが。

真っ白なやつもあります。白い方がより宗教的な感じがします。でもすごいオーバーでしか撮れなかった。写真ヘタ過ぎ。

きちんと手入れされているので、お花を無理に入れなくても、美しい風景を切り取ることもできます。でもつつじの季節にきたら、あのもこもこのところにつつじの花がついていて、この塔との最高の組み合わせで撮れたのかも…と思ってしまったことも否めません。

1周回ってきてシャワーを発見。

花もいいのですが、やっぱり葉っぱも大きくて魅力的な形状です。つい見とれてしまいます。でも真ん中にしずくのワンポイントがあった方がきれいだな。この日は雨上がりの翌日でしたが、すっかり水滴は消えてなくなっておりました。残念。
めくるめくアジサイの写真とか書いておきながら、ほとんど蓮の花で終わってしまいました。次こそアジサイの写真をめくりたいと思います。