2日目 その5 中村軒の関西だしのそうめんとつぶ餡の餅 京都2013


百万遍でお土産を購入し、再びバスに乗って京都駅にやって来ました。京都駅…いつ見ても無いわー、と思うのですが、建物が古びてきて、さらに無い感じになってきてます。あのデザインを採用した人の美意識を問いたい。
この日は午後から桂離宮の参観の予約を入れていたのですが、桂離宮が結構離れた場所にあるので、ぎりぎりに到着して焦らないように、早目に到着して参観時間までお茶する計画でした。事前に調べたとこと京都駅からバスで30分もあれば着きそうだったので、参観時間の1時間弱前に到着するバスの時間を確認して、京都駅で静かに待っておりました。しかし…。いつまでたっても目当ての時刻のバスがやってきません。10分以上待ってようやくバスがやってきたのですが、道路が混んでいたのか、到着するはずだった30分後にはまだバスに揺られてました。たぶん40分くらいは乗っていたように思います。

ようやく桂離宮前のバス停までやってきた時は、残り時間30分程度でありました…。余裕だと思っていたのにぎりぎりです。でもお茶しようと思っていた中村軒は、バス停のすぐ目の前にあったので、探す必要がなくて助かりました。ずっと行ってみたかった中村軒ですが、桂離宮以外何も見る物がない場所にあるため、いつか桂離宮に行ったときに行こう…と思い続けていたのであります。今回やっと桂離宮の参観予約を取ったので、念願の中村軒にもやってくることができました。

中に入ると広い土間があり、お持ち帰りのお菓子を売っているスペースが端にありました。中でお茶をしていきたい旨告げると、奥の座敷を案内されました。週末は行列になることもあるようですが、テーブルの半分は空いておりました。おかげでゆったりと過ごすことができました。

部屋は暗めなのですが、奥の窓からは中庭が見えるので、視界に自然光が入って来て良い感じです。おばあちゃんの家に来たような懐かしいムードです。

本当は甘いものだけを食べる予定だったのですが、お昼もだいぶ過ぎて、すっかりお腹が減ってました。お食事のメニューはあったのですが、種類は実質3種類だけ…ちょっと悩みましたが、そうめんが関西だしの汁に入っていると書いてあって気になったので、普段は絶対頼まないであろうそうめんを頼んでみることにしました。そうめんで失敗したら嫌なので、ご飯も着くそうめんセットにして保険=ご飯も確保しました。お食事メニューの隣にある、わらび餅やあんみつに激しく心ひかれましたが、時間もお腹も自信がなかったので甘味はあきらめました…

中村軒はかき氷も評判が良いので、かき氷にも一瞬ひかれました。ふつうのサイズはとてもご飯の後に食べられそうにもなかったのですが、ミニサイズの宇治金時を見つけ、これならイケそう…とちょっと思ったのです。しかし残念ながらこの日は曇り空で少し肌寒く、かき氷っていうテンションではありませんでした。もっと暑い日に来たかった…無念。

しばらくしてから、そうめんセットがやってきました。よく関西の人は、「関東のうどんは汁が黒い」と言いますが、うどんを食べないのでそれが実感できたことがありませんでした。やってきたそうめんの、さぱーとした白めの汁を見て、初めて「黒い」と言われはる意味がわかりました。確かにこれに比べると黒い。関東の黒い汁がデフォルトの自分からすると、味するのかなあ?と不安になるくらいの白さです。味のしない汁をイメージして口に入れたのですが、だしの味と香りが口の中いっぱいにひろがって、かなりしっかりした味がしました。これならそうめんもおいしく食べられるなーと完食しました。

保険のごはんの方には、細かく刻んだしば漬けと青じぞが混ぜられてました。シンプルだけどおいしいです。今度マネしよう…と思いました。昆布の佃煮もついてました。後ろのたっぷり青ネギはそうめんに投入しました。

甘いものはいろいろあきらめたのですが、中村軒スペシャリテである麦代餅のミニサイズがあったので、これならそうめんの後でも食べられそう!と注文してみました。しっかりむっちりしたお餅の中に、甘さがしつこくない、粒々の餡がたっぷりはさまれてました。上からふりかけられたきなこも良いアクセントを加えてくれています。お餅がほんとにしっかりしているので、餅食べたなー!という感じがとても強かったです。他の甘いものも食べたくなってしまいました。しかし麦代餅を食べ終わる頃には、参観時間が押し迫ってきていたのであきらめざるを得ませんでした。思い残すことがたくさんあったので、またいつか来たいです。
次はついに、桂離宮に潜入します。