Day1 その8 インテリアショップ通り、ガーリーなクッキー、フランス仕込のパン、NY女子の優しさ


地下鉄に揺られて2つ先のHoyt.Stの駅までやって来ました。駅を出てぱっと目に付いたmacy'sは、日本で言うと三越とか高島屋みたいな百貨店?で、どこにでもありますが、渡り廊下に文字が書いてあってなんかオシャレです。さすがニューヨーク。

目的はmile endというデリで、そこで夕飯を買おうかと思ったのですが、ショーケースをのぞいておかずを選ぶ的なお店を期待していたのに、行ってみるとがっつりカフェで、確かにお持ち帰り用窓口もありましたが、現物を見て選びたい…という気持ちが勝って立ち寄るのをやめました。代わりのお店のあてもなかったのですが、とりあえず雰囲気のある街を少しぶらりとしてみることにしました。mile endのすぐ近くにある、GRDNという花と雑貨を扱うお店が、とっても好みだったので、中を見てみました。この時手に入れた水差し?いや霧吹きと同じものが売ってたのですが、手に入れた値段の1.5倍でした。日本製なんでしょうか。

お店の中をぐるりと見た後、後ろに庭があることに気付きました。外に出てみると、ビルに囲まれた裏庭が現れました。鉢植えが並んでいます。売り物のようでした。

雑然としていますが、やっぱり緑を眺めていると落ちつくものです。

特に何も購入はせず、ぶらり散歩を続けました。大きなAtlantic Ave.に出て適当に歩いていると、次から次へとインテリアショップがあらわれました。インテリアショップ通りなのでしょうか。欲しいものがあっても、送るのが大変そうなので、あまりじっくり見ずに通り過ぎて行きました。

小さな教会もあらわれました。shabbyな風味があって、この通りに立ち並ぶお店たちとしっくりなじんでいました。

この椅子の色合いが好みだなーと思い、写真だけ撮り、去りました。引っ越した今はインテリアにものすごく興味があり、これらのお店を覗きたい気持ちでいっぱいです…。

唯一のぞいてみたのは、このDRY GOODSという雑貨屋さんです。スーツケースに入りそうな雑貨がたくさん並んでいたので。お店に入ると鼻ピアスをした、かつてPUNXだったようなお姉さんがレジにいてビビりましたが、ニッコリ笑って「ゆっくり見て行ってねー」などと声をかけてくれたので、ほっとしました。食器やキッチングッズに文房具やウェアなどが並んでおり、アンティーク風味だけどかわいすぎないセレクトがとっても好みでしたが、ものすごく欲しい!とまで思うものは見つけられず、何も購入せずにお店を後にしました。マスキングテープが「wasi tape」と言う名前で売られてました。この後もいろいろなお店で見かけたので、NYでも静かなブームなのかもしれないです。

そろそろ夕飯を買わなければ…と思い、住宅街をうろついて一番目的だったお店にやって来ました。ONE GIRL COOKIESです。この水色の店構えと、ガーリーな雰囲気が猛烈に好みです。ここは行きたかったお店ベスト3のうちの1つなんです。
お店に入ると巻き毛で細見のスイーツ男子が笑顔で迎え入れてくれました。ショーケースを覗いていたら、彼が話しかけてくれたのですが、3行くらい一気にしゃべるので、何を言うてはるか全く聞きとれず、「ワタシエイゴワカリマセン(キリッ)」と悪びれもせず言うと、エ?!そうなのー!みたいな反応はされたのですが、まだもしゃもしゃ話すので、もう一度「ワカリマセン」と言ってしまいました。彼は「あああわ…」となったあと、ちょっと困ったように肩をすくめ、「じゃあ何か聞きたくなったら質問して…」(これはわかった)と言ったので、わー!肩をすくめる仕草外人ぽいー!いや外人かー!と変なところで感動してしまいました。アメリカにも、こういうガーリー系男子*1がいるんだなーと感心もしました。

さんざん悩んで、このお店がブームの火付け役となったらしいウーピーパイを1つ買いました。念のために書いておきますと、これは持ち帰り時にカバンの中で事件があって*2つぶれてえぐれた後でございます。元はもっとぷっくりしていて愛らしかったのです。ウーピーパイはいくつか種類がありましたが、パンプキンにしました。クリームは白かったので、生地の方にパンプキンが練りこまれてるのかなーと思い、「コレナニ?」と聞くと、「かぼちゃ味のウーピーパイだよ」と言われたので「カボチャ?(生地なのか?クリームなのか?)」とさらに聞くと、「正確に言うと、チーズフロスティングのクリームを、スパイスとカボチャを練りこんだソフトなクッキーで挟んだものだよ」と詳しく教えてくれました。

かわいかったクッキーたちも、こんなことに…。
後はショーケースの中で、きらきら輝いていた、このお店の売りであるクッキーを買うことにしました。値段がついてなかったので「いくら?」と聞くと「$4」と答えられたので、「1個で?それとも…」と聞き返すと、「4個で$4だから、この中から好きなものを選んでね♪」とフレンドリーに教えてくれました。3個選んであと1個何にしよう…と悩んでいると、お兄さんのオススメを教えてくれました。ちなみに、手前のチョコレートとキャラメルがのっかってるショートブレッドです。オススメだけあって、いろいろな食感と甘みが重なりあっておいしかったです。あとはチョコシナモンのガナッシュをへーゼルナッツではさんだサンドクッキーやココナッツがまぶされたクッキーなどです。どれもクラシックなアメリカンクッキーを丁寧に作っていて、素朴だけど繊細なほろりとした食感でおいしかったです。

フレンドリーなスイーツ男子に素敵な笑顔で見送られてお店を出た後、そういえば夕飯のこと忘れてたなーと思い地下鉄の駅まである通りに出ると、気になってたパン屋さんBIEN CUITを見つけました。ああ、もうパンでいいやーと思い中に入ると、ショーケースにはアメリカとは思えない繊細なタルトやパンが並んでました。お店の名前からしてそうですが、フランスで修業した人が開いたお店なんだろうな、ということを思わせられました。タルト食べたい…でも結構なお値段だし、初日から夕飯がタルトで良いんだろうか…と悩んでやめました。

代わりににんじんと玉ねぎのタルティーヌを買いました。これも確か$6くらいで「ええ!」と思いましたが、ローストしたにんじんと玉ねぎをライ麦パンにのせた、という説明文を読んで、食べたくなってしまったのです。食べてみると、パンはぶあつくてにんじん&玉ねぎはみっちりとのっかっていて重いくらいだったので、値段に納得できてしまいました。パンの香ばしさと粉の風味もさることながら、のっかっているにんじん&玉ねぎのローストして出る甘みと、程よい酸っぱさがとってもおいしかったです。この味はどうやったら出るんだろう…おいしい…と一口ずつかみしめながら食べてしまいました。
パンを手に入れた後、すぐそばに地下鉄の駅があったので、何も考えずに改札を通って駅に入りました。そして、そこが反対側のホームで、乗りたかった方向の駅に行くのに、一度駅を出て、道路を渡らなければならないことにすぐ気付きました。くそー、と思いながら階段をあがると、確かに階段の手すりに反対方向であるUp Town Onlyという注意書きがなされておりました…。そうか、こういう駅もあるんだな…勉強になったよ…。と思いながら道路を渡り階段を下り、7日間使えるメトロカードを改札に通しましたが、ピー!となってPlease Waitと表示され、中に入れません。アレ?さっきは使えてたよ?と思い何度か通しましたが、結果は同じです。機械が壊れてるのかなーと思い回りを見渡すと、同じようにピーピー鳴らしている女の人がいました。やっぱり、壊れてるの?!と思っていると、女の人がすぐそばにあった有人の窓口に行って、「一度入った後、もう一度中に入る時は、何分あけたら入れるんだっけ?」と質問をしました。アレ?そういうことなの???と自分の置かれた状況に気付きました。係員は「18分」と答えてました、18分も…そして中途半端な時間…。とシュン…としていると、女の人が近くにやってきて、「反対側のホームで1回入っちゃったんでしょ?一度入ったら、18分あけないと中に入れないよ」と親切に教えてくれました。そうか、彼女も自分と同じことをしてたんだな…と思い、「わかった、ありがとう」と答えました。近くで彼女をよく見ると、体育会系の学生みたいなジャージを着ていて肌もツヤっとしていたので、めっちゃ大人っぽくてべっぴんさんやけど、もしかして大学生くらいなのかしら…と思いましたです。
何度かピーピー2人それぞれカードを通して鳴らしたあと、彼女の方は解除されたようでならなくなりました。自分ももうすぐかなあ…と思ってとカードを通してたら、「早く来て!こっち!!」と叫ばれました。何?何?と思って近づくと、手をぎゅっと握られて彼女の体にぴったり引き寄せられ、「抜けるまで離さないで!」とそのまま一緒に改札に通してくれました。ええええー!と突然のことに驚きながらも感動して、「ほんとうにありがとう!!」とお礼を言うと、「18分たたないと通れないからね!忘れないでよ!(キリッ)」と、最後までクールビューティーなアネゴのような感じでアドバイスくれました。「ア、アネゴー!!(惚れてまうー!)」って感じだったのですが、おそらく彼女の方がかなーーり年下だろう…と地下鉄に揺られながら帰ってきたのであります。
ホテルに帰って買ったものをもぐもぐ食べたあとは、部屋に置いてあったガイドブックを読みながら、泥のように眠ってしまいました。翌日は、おいしいコーヒーを飲みに行くことからスタートです。

*1:昔風に言うとオリーブ少年?オリーブ男子?でしょうか…

*2:これを入れていることを忘れてほかの荷物をぎゅうぎゅう詰めた…ばーかばーか