Day1 その3 good enough to eatのベルギーチョコレートパンケーキ

The One Hundredでは、日本人のオーナーさんに、やりたいこと(観劇とか)や食べたいものを相談すると、とても適切で素敵な場所を教えて頂けるのですが、基本的に自分はみっちり調べ物をしていくタイプなので、あまりうまいこと相談できなかった気がします。オーナーさんが「今からどこへ行くんですか?」という質問を、適切で素敵な場所を教えるためにしてくれたのですが、コミュニケーションを取るためのゆるい質問かと思い「アッパーウエストサイドに行きます」というぼんやりした回答をしてしまいました。最終的には「good enough to eatにあさごはんを食べに行きます」まで答えましたが、その事に気付くのにカンが鈍すぎ、質問を重ねさせてしまったのでした。
「パンケーキを食べにいくなら、クリントン・ストリート・ベイキング・カンパニーのほうがおすすめですよ」というアドバイスを頂いたのですが、実はそこは一度候補にあげながらも、行列がひどくて、1時間待ちで早い方、と確認したのであきらめたんでした。でも地元の人がすすめるなら、やっぱり間違いないんだろうな…と揺らぎました。しかし時間もないので予定通りgood enough to eatに行くことに。オーナーさんから、最寄りの地下鉄駅と駅からの道順をプリントアウトして頂いた地図にメモしてもらい、地下鉄に乗り込みました。
「NYの地下鉄は、日本と違って15分くらい来ないことがあるから、乗り換えて最寄り駅まで行くよりも歩いた方が早いですよ」というこの時頂いたオーナーさんのアドバイスは、この旅の間ずっと、素晴らしいアドバイスであることを実感し続けることになるのであります。

最寄りの駅で下り、地図をたよりに歩いてみました。あさごはんと言いながら、ずっと起き続けているのでもう午後くらい感覚で、体はボロボロでしたが、アッパーイーストサイドの穏やかな通りを歩いていると、不思議とテンションがあがってきました。地元の人には何てことのない街並みでも、NYに来たーー!と実感させられる光景がそこかしこに広がっているんです。テンションがあがらないわけがありませぬ。

なんかこの朝顔、劇画チック。と思い撮りました。上でテンションあげてた肝心の街並みの写真は、心にタトゥーで刻んでいる系なのか、ありませんでした…。

7〜8分歩きまわり、大きな通り沿いに面しているお店を発見しました。最初うまく見つけられなかったのですが、工事中の入り口になっているせいだということがわかりました。お店の前は薄暗くて入りづらかったですが、ドアを開けるとフレンドリーな笑顔で店員さんが出迎えてくれて、店内も賑やかで明るいムード満点でした。

お店の中は混みあっていましたが、ケーキのショーケースのすぐ横のテーブル席に案内してもらえました。壁一面がレンガになっています。カントリームード満載ですてきなのです。つり下げられている小物たちも素敵。

あさごはんメニューをもらって、うーん、ワッフルとフレンチトーストもいいなあ、EGGS,EGGS,EGGSのコーナーもいいなあ…と悩んでいると、ショーケースの中でケーキの断面がアピールしてきました。ショーケース内のアメリカンなケーキやお菓子も気になりましたが、ここはやっぱりパンケーキいっとくか!と予定通り1皿につき3枚のっかっているパンケーキを注文しました。

飲み物はふつうにコーヒーです。アメリカでは、常にどこでも量がたっぷりなのはうれしい点です。マズいんじゃないかとも思いましたが、想像よりはおいしい味でした。

パンケーキより先に、パンケーキにかけるシロップがやってきました。コーヒーかと思うくらいデカいです。

そして待ちに待ったパンケーキです。アップルパンケーキやバナナウォルナッツにも激しく心ひかれましたが、Peter Paul Pancakesという名前のパンケーキにしてみました。中身はベルギーチョコレートとココナツが入っているのです。頼まずにはおれませんでした。
まずは何もつけずに食べてみました。やっぱり日本のパンケーキとなんかちがうー!ふわふわしているけど、もっちり中身がつまっているのです。まぎれもなく本場のパンケーキ!大きくカットされて埋め込まれた濃い風味のチョコレートと、香ばしくトーストされたココナツとの相性もばつぐんでした。
そして、パンケーキに添えられたピンクと黄色のクリーム、これ何だろう?と味をみたところ、それぞれいちご、パインをすりまぜたバターだということがわかりました。このフルーツバターが絶品で、フルーツのおかげなのか、バターなのにあっさりした後味なのです。ちゃんとしたフルーツがまぜられているらしく、フルーツの香りも味もしっかりしてきます。おかげで3枚ものパンケーキを、味を変えて最後まで楽しむことができました。正直に書くと、最後の1枚は戦う気持ちで食べたのですが。

すっかり満腹で満足し、お店に入った時に隣の席のお兄さんがやってた支払い方「レシートをもらい、紙幣ではらい、$2のチップとコインをすべて置いて行く」を真似してお店をあとにしました。店員さんも優しいし、雰囲気は素敵だし、パンケーキはおいしいので、またいつかNYに来たときは立ち寄りたいです。
次は、腹ごなしもかねて、アッパーウエストサイドやらあの公園やらをぶらぶら散歩します。