Day1 その2 JFKからThe One Hundredまで NY2012

NY到着は朝の6時だったため、飛行機を降りて外を見ると、まだ夜が明けておらず真っ暗でした。早朝はあまり治安が良くないと聞きましたが、アメリカン航空の早朝到着便は、イミグレで2時間並ぶという話も聞いてたので、ちょうど良い時間に出れるかも、と思ってました。
入国審査に到着すると、日本以外からも飛行機がたくさん飛んでいるのか、こんな早朝なのに既に100人くらいの人が並んでおりました。3:00amの起床から12時間のフライトに耐えた体が、列を見て気力がぷつりと途切れました。これ…2時間以上かかるんじゃ…。それにひきかえ米国在住人向け窓口の列には10人も並んでいませんでした。飛行機でお隣に座っていた方は日本人だったのですが、米国在住らしく、そちらの窓口にすーーっと歩いて行きました。ものすごくうらやんだ目で見てしまいました。
疲れているし並んでいるだけじゃヒマだし…と思って試しにiPhoneをつなげてみるも、何の電波もキャッチできませんでした。日本だったらこういう場所でも確実につながるのに…。仕方がないので、並んでいる方々を見て、どの国から来たのか推察する、というヒマつぶしを始めました。分かっただけでもメキシコ、中国、韓国、スペイン、フランス*1と世界各国から旅人が訪れておりました。さすがNY。

入国審査で1時間並び、さらに税関で30分並び、2時間はかかりませんでしたが、頭も体もふらふらな状態でJFKの各ターミナルと地下鉄・LIRRを結ぶエアトレインを探しました。2004年にもNYに来たことがあるのですが、その時は各ターミナルをつなぐものはバスしかありませんでした。エアトレインのおかげで便利になったものです。乗り場はターミナルと異なる建物内にあるので、一度外に出てしまいましたが、2階にあがれば連絡通路でつながっていたようです。そしてエアトレインの建物を3階まで上がると、そこがもういきなりホームです。

5分待たずに、すぐエアトレインはやってきてくれました。NYのわびさびのきいた風景をガタガタと進みます。同じ飛行機でNYにやってきた同胞の皆さんは誰も乗っていませんでした。さっきまで日本語がずっとまわりを行きかっていたのに…。パリに行った時もそんなことを思ったことを思い出しました。みんなどうやって中心部まで行ってるんだろう??
アメリカン航空のターミナルは8で、一番最後のターミナルになるので、その次はFederal Circleでした。よく見ると電光掲示板にFederal Circleが終点とか書いてあります。地下鉄とLIRRをつなぐJamaica駅まで行ってくれないのかな?と思っていたら、Federal Circleが近くなると「このままJamaicaまで行きますよ」という表示に変わりました。「Jamaicaが終点です」と出ていたので、「最初からJamaicaを終点と表示したらどや」と思いました*2

スーツケースを引き、回りに注意しながら焦って撮るのでブレまくり。Jamaica駅に到着し、改札の手前でエアトレインのチケット$5を買いました。この時LIRRのチケットも買ってください、と宿泊するB&Bの方にメールで教えてもらっていたのですが、地下鉄のチケットはあるものの、LIRRのチケットらしきものが見当たらず、焦りました。ふと横を見ると、LIRR専用の券売機が置いてあり、あ、こっちでは買えないのかな?と気付いて移動しました。
LIRRのチケットにはピークとオフピークがあります。事前に確認してなかったら何コレ?と思うところでしたが、時間帯によってチケットの料金が変わるということを下調べしてあったので焦りませんでした。しかし、オフピークのチケットを買ってください、と教わったにも関わらず、なんとなく条件を読むとピークにあたるような…でも行列が長くなってきたのでえいっ!とオフピークのチケット買ってしまいました。$6くらい。
LIRRの乗り場に到着し、ブルックリン行きとなるAtrantic Terminal行きの電車を探します。次は5分後に2番線から出るな、というのを確認してエレベータで下りましたが、ホームの掲示板にはそんな表示は出ていません。おかしいな…と思い、ふと向かいのホームを見ると、乗りたかったはずのAtrantic Terminal行きの電車が止まってます。あれ?2番線では…ともう一度向かいのホームを見ると、なんと「2」と書いてあります。2番線が2つあるなんて、何というトラップを仕掛けてくれるんだ!!と憤りながら、重いスーツケースを引きづって急いでエレベータで上がり、もう1つの2番線まで行ってエレベータでホームに下りました。そして電車が去って行くのを見届けました…。
もう一度エレベーターで上がり、こんな異国の地で、到着早々何をどたばたしているんだろう…とシュンとしました。が、そんなヒマもそれほどなく、すぐに次の乗り場を探しました。10分後に出発する電車を見つけて、ホームに下りました。
ずっと起きているので忘れてましたが、時間は朝の8時で、NYでも多くの人が出社する時間だったのでした。電車を待っている間、次々と人が下りてきてホームにざっくり並ぶのですが、オフィスカジュアルを身にまとったブラックの女子や、iPhoneを聞きながら人目もはばからずノリノリになっているスケーター男子を見て、ああ、ここNYなんだ…と急に緊張してきました。しとしとと雨も降りだしました。またも旅に出るといつも雨。
程無く電車がやってきて乗り込みました。電車は込み合っていましたが、もちろん日本の通勤電車と比べたらだいぶ空いていて、席も空いてました。太いスーツケースはピクニック席の間に入らず、仕方なく通路に出して座りました。LIRRは改札が無いので、電車の中でチケットを回収するのですが、回収に来た女性の駅員さんに購入したオフピークのチケットを差し出したところ、「オフピーク?違うわ、今はピークなの!」と言われてしまいました。やっぱり…。でも全然キツイ感じではなく、「チケット見せて。Jamaicaね。うーん…あと$3よ!」とフレンドリーに話してくれました。財布を出してコインを眺めながら、$1どれだっけ…これかな?とおずおずと3枚差し出すと、ニッコリ笑って「Perfect!」と言ってくれました。異国の電車での緊張がほぐれてしまいました。

Atrantic Terminalに着くと雨はあがっていました。エレベーターで地上に上がり、外に出ようとしましたが、教わっていた出口はなぜか封鎖されていました。仕方なくちょっと遠回りして外へ出ました。3分ほど歩いた住宅街の中に、今回の旅でお世話になるThe One Hundredがありました。名前の由来は100番地にあるからだそうです。この玄関前の階段が、NYだなー!と気持ちがアガりました。しかしスーツケースを持ちあげながら上がるのはキツイ。呼び鈴を押して中に入ると、日本人女性のオーナーさんが向かえ入れてくれました。

リビングに招き入れられて、フローリングで靴を脱がなくて良いことに、ああそうかと思いながらも戸惑いながら、案内して頂いたいすに座りました。出して頂いたつぶつぶたっぷりのオレンジジュースを飲んでいたら、のっそりとかわいい生物が顔を出してきました。毛並みもツヤツヤですごい貫録の猫様です。写真を撮ろうとしたらそっぽを向かれました。

そしてもう1匹駆け抜けてゆくかわいい生物を目撃。こちらも毛並みがふわふわのわんこです。結構な時間、まわりをふわふわしていたのですが、写真を撮ろうとしたら逃げられました。
チェックインをして宿のルールなどを聞き、部屋に入れるのが12時だと確認した後、体は疲れていましたが、心は元気だったので、スーツケースだけ預けてすぐに出かけました。NYに来て最初のタスク、パンケーキを食べに行く!を実行するのであります。

*1:パスポートや言語で判明

*2:それとも気まぐれでHoward Beach行きになったりするんだろうか?