3日目 その6 ル・プチメックでタルトとクロワッサンを 京都・奈良2011


西陣の街並みはとても風情があって、ただぶらぶらと見て歩いているだけでも楽しいです。細い路地に雰囲気のある町屋が密集しています。でもわりと普通の住宅街でもあったりするので、観光客もおらず、控えめに写真を撮るように気を付けました。

住宅街を抜けて突然現れた土壁に、瓦が使われていておもしろかったので撮りました。後で調べたところ、「焼けずの寺の瓦塀」と呼ばれているらしい塀だということがわかりました。葺き替えした瓦を再利用しているなんてエコですな。
とりあえず目的もなくぶらりとしているのも何なので、実はdoratoという町家を改造した蜂蜜の専門店を探していたのですが、マップに登録した場所にたどり着いてもお店が見つかりません。どうも位置のメモを間違えたらしく、1本隣の通りをぐるぐる回ってたことが今地図を見て判明しました。特にはちみつが欲しいというわけではなく、町家のショップをちょっとのぞいてみたかっただけなので、10分くらいぐるぐる回ったところであきらめました。

瑠璃光院に行くのをやめたので、次は宝泉に行ってわらび餅食べようかな…でも今日は甘いもの食べすぎてるしな…と迷いながら、とりあえずバス通りに出るか、と歩いていたら、バス通りに出た場所にル・プチメックがあることを発見してしまいました。東京にもあるので全く行く予定はなかったのですが、店構えのパリ濃度の素敵な高さにつられて入ってしまいました。
売り場はあまり広くなかったのですが、イートインスペースが広く取られていて、テーブルにはギンガムチェックのクロスがかけられていました。清潔感があるというよりかはアンティークな雰囲気で、壁には20年以上前に上映されたフランス映画のポスターが貼られていました。当時のオリーブ少女が憧れていたパリの雰囲気そのままと思われます。
買ったパンをいつ食べようとか何も考えていなかったのですが、おいしそうなパンがいっぱいだったのでとりあえず買ってしまいました。魅力的で手頃なお値段のものが多くて、本当に絞るのが大変でした。

クロワッサンは外せないだろうと購入してみました。小ぶりながらも細かい層がたくさん入っているクロワッサンは、パリの味なのではと期待させましたが、外側のさくさく度も中のもっちり度もいまひとつでした。でもバターの良い香りでおいしかったです。パリのクロワッサンを思い出さなければとてもおいしいものと思われます。

ホワイトソースたっぷりのクロックマダムは、210円とお手頃でした。東京の偉そうなブーランジェリーだったら380円とか平気で取りそうなクォリティです。でもトースターで温めてから食べないとおいしさは味わえなかったようです。冷たいホワイトソースは少し切ない。

本当はもう少しパンを買いたかったのですが、タルトの数々がとてもおいしそうであきらめきれなかったので2切れも買ってしまいました。1つ目は洋梨たっぷりタルトです。アーモンドクリームがぎゅっとつまってます。タルトはさくさく重めのとても好みな食感で、ブーランジェリーがパンの合間に作っているものとはとても思えないほどおいしいです。

もう1つはチーズクリームが敷き詰められた上にカシスの実をのせたタルトです。クリームのさわやかな食感に、ほんのり甘いカシスがのせられていてばつぐんの組み合わせです。このほかにもオレンジとチーズとかフランボワーズとかバナナくるみとか、全部食べたいーー!と思わせる素敵なタルトばかりでした。しかも1切れ260円くらいという破格のお値段だったので、こんなタルトをブーランジェリーに作られたら、近所のパティスリーは大変だと思ってしまいました。しかし本当に東京でも同じ値段でパンを購入できるのでしょうか。未だに行っていなかったので今度行ってみようと思います。
パンよりもタルトを手に入れてほくほくしながらお店を出たら、突然疲れがどっと襲ってきたのでもうホテルに戻ることにしました。近くのバス停に着いてすぐやってきたバスが遠回りだということはわかっていましたが、乗ってしまいました。宝泉のわらび餅にはだいぶ後ろ髪をひかれましたが、次来た時は絶対に行こう、とバスの中で心に誓っていたら、そのままうとうとと眠ってしまいました。
次はいよいよ奈良進出です!