2日目 その2 東福寺の通天橋で紅葉を 京都・奈良2011


おけいはんに乗って東福寺駅で下り、歩いて10分ほどの場所にある東福寺通天橋へ向かいます。紅葉シーズンの通天橋は2回チャレンジしてますが、あまりの人波に、まだ通天橋内ではないこの場所で写真を撮って引き返すこと1回*1、紅葉とは関係ない方丈庭園と雪舟寺を見て帰ること1回、今回が三度目の正直です。これ以上紅葉シーズンの東福寺を諦めたくなかったので、開門前から並んで入るつもりでした。が…気付けばもう8時半の開門を30分も過ぎておりました。ここであまりに長い時間写真を撮っていると、数名の警備員さんに「立ち止まらず進んでくださいー」と注意されます。この場所からすでに通天橋の人波を目撃し、早い所中に入りたかったのでさっさと前に進みました。

通天橋の入り口は行列しているということもなく、わりとすぐに中に入れたので安心しました。上の写真でカメラをかまえていた場所を、方丈通天台から逆に撮ってみます。通天台が空くのも数分待ちますが、まだマシなのだと思われます。あとでネットを見ていたところ、お昼は中に入るのに2時間待ちだったという書き込みを見つけました。朝一はまだ人間らしい観光ができることがわかりました。

ただ、覚悟はしていましたが今年の紅葉はやっぱりダメでした。通天台から見下ろすと、ぼんやりした色の葉の方が多く、ちょっとがっかりしました。

それでもやっぱり、京都の紅葉は美しいなーと感じさせてくれる風景には時々出会えます。朝の光の瑞々しさは写真にもしっかり写り込んでいるような気がします。

通天橋から方丈庭園のある建物の方を撮ってみました。方丈庭園は紅葉を諦めた時含め2回見ているので、今回はここからの建物風景だけで済ませました。確かこの建物の縁側からあの有名な市松模様庭が鑑賞できたはず。庭好きには外せません。ちなみに雪舟寺の縁側もおすすめです。光明院は行ったことがなかったので行こうか迷ったのですが、結局止めてしまったので今後悔してます。次行ったときは外せない。

通天橋を渡り、まだ上の方に続く道を上がって門をくぐると、開山堂なる建物があります。アプローチ*2の庭は幻想的な作庭で、和風の妖精がひそんでそうです。

開山堂までのアプローチを挟んで反対側には、枯山水で市松模様が模してあります。

一糸乱れぬ市松…美しすぎます。

枯山水の上には亀と鶴を象った緑の島も存在します。センスよすぎ。この丸っこい植え込みにつつじの花が咲き乱れると思うと気持ちがアガります。つつじの季節にもいつか来るべきか。

開山堂を出て辺りを見回すと、いちょうの木が青々とした空にすくっと伸びていました。赤い葉と黄色い葉、青い空の組み合わせが美しいです。

ここから通天台から見下げた紅葉道の方に下りて行きます。とにかくたくさん樹木が植えられていて、鬱蒼とした雰囲気もありますがだんだん紅葉を堪能できる雰囲気にはなってきました。

見事に色づいた楓です。たしかにこの場所は日当たりがとってもよかったです。

これは桜の木?なのかな。東福寺には桜の木が植えられていたのですが、庶民がうかれて花見にくるのが嫌で殿様が全部切ってしまったという伝説を聞いたことがあります。正確には東福寺の画僧が殿様からの褒美として、花見に来る人々が修行の妨げになるからと言って桜の木を切らせたようです。おかげで何千年もたった今でも庶民がうかれて紅葉狩りにきておるわけですが。

この木もきれいでした。谷底から見上げる紅葉と空は最高です。

大好物の赤い実ものも植えられてました。ふさふさでかわゆす。

通天台を赤い実ごしに撮ってみました。なんか苦しい構図。

紅葉もふさふさとなってまいりました。実は谷底までの道沿いに人が連なっていて、自分のペースでは全く歩けていないのですが、空を見上げるとその息苦しさを忘れさせてくれます。

紅葉に囲まれる幸せ。

だんだん底に近づいてきました。苔の上にはらはらと落ちた楓も風流でございます。

ついに底を流れるせせらぎまでやってきました。落ち葉の赤いじゅうたんが湿った空気を少し華やかな雰囲気にしてくれています。

底からまた上まで上がっていく道では、特に紅葉している場所はなかったですが、こちらは人が少なかったので森林浴気分でのんびり散策できました。通天橋はこれで終わりでしたが、東福寺はやっぱり素敵な場所で、人が多くても紅葉がいまひとつでも、いつかまた来たいなあと強く思わせてくれました。
次はすぐ近くの隠れた紅葉の名所まで、とも散歩*3気分で路地裏に迷い込みます。

*1:この時は一緒に行ったエミリーも混雑を嫌がったので帰った記憶

*2:参道

*3:元ネタ:散歩界のカリスマ番組