2日目 その5 金沢の名店ながら乙女も行きやすい乙女寿司 金沢2011

せっかく行くので金沢名物料理を食べて帰ろうとリサーチしたところ、治部煮やチャンピオンカレーと並んで寿司というのが出てきました。寿司なんてどこでも食べられるのでは…と穿っていましたが、北陸で捕れる新鮮な魚のおかげで日本の三大寿司どころの1つと数えられていると知ったため、もうお寿司を食べずに帰るわけにはいかぬと言う気持ちになりました。回転ずしのレベルも高いということでしたが、どうせなら良いお店で…でも寿司屋のカウンターは敷居が高すぎるので女子一人にも優しい店を…と探して見つけ出したのが乙女寿司です。*1名前が乙女チック*2なので、侍的な硬派でおいしいお寿司は食べられるのか?と疑問に思われるかもしれませんが、乙女寿司は金沢の名店の1つなのでございます。気合を入れて旅行前に予約を入れて行きました。

そんな名店は隠れた場所にあるのでとても見つけづらいのでございます。飲み屋さんが並ぶ小道をうねうね進み、駐車場が並ぶ開けた場所にぽつんと建つ閉店したカラオケ店に向かってまっすぐ進むと

そのビルに沿って地下に下りる階段がひそんでいました。ほとんど人がここを通り過ぎてしまうに違いありません。事実、同じ道をぐるぐるずっと回っていたカップルが、「あった!」と声をあげて自分の前に入って行きました。

階段を下りるまでは本当にここで大丈夫かなー…と不安な気持ちはかくせませんでしたが、入り口の竹筒にかわいらしい紫の小花が生けられているのと

こんな緑豊かで感じの良い空間が広がっていたので、安心しました。12時開店だったので、お店の前で5分ほど待ちました。
お店が開き、10席ほどあるカウンター席にの端のほうの席に案内してもらいました。開店後は続々と予約のお客さんが表れ、ほぼ満席となってしまいました。その後も何人ものお客さんが訪れては断られていたので、予約しておいてよかったなーと、ほっとしました。初めての一人寿司カウンターだったのでドキドキしてましたが、カウンター席の半分はおひとり様客だったので、ちょっと安心しました。慣れた年配おじさま客の他に、若い男子や年配の女性などのおひとりさもいて、おひとり様の幅が広かったです。

配られたおしょうゆ用の小皿が、ガーリーテイストで好みだったので入れる前に撮りました。たぶん年代物で高いと思われます。

まずはひとりひとりのお客さんの前に積まれるガリです。たぶん自家製です。ガリってこんなにおいしいの…と感激できます。無駄にいっぱい食べてしまいました。なくなってもどんどん積んでくれます。
カウンターの上には冷蔵のショーケースなどはなく、木箱にネタを保存してました。最初に「今日はこんな感じのお寿司が出ます」と大将が木箱を開けて見せてくれます。

10人分のお寿司を一人で順番に握っていくので、待っている時間は結構あります。しかし、ちゃんとお店に入った順番で握ってくれます。自分は2番目だったので早目にありつけました。1個目はイカです。職人技の包丁さばきで細かい切れ目が入れられているので、とても食べやすいです。そしてこんなイカ食べたことない!と感動する柔らかさと味の濃さ。でもイカのこりこりした食感はちゃんと残ってます。確かかぼすとかレモンとか柑橘系の果汁がかかっていておしょうゆなしで頂けました。

2個目は甘エビ。どっぷりしてます。甘くてじゅわーとしていました。

昆布締めされた白身のお魚です。魚名は忘れた。淡泊な白身の魚も味が濃いのです。

これは赤貝?なのかな??わからないけどとにかく貝です。ふつうは少し磯臭さが強いのでボイルするのだけど、この貝を生で食べられるのは4月の終わりから5月の10日間くらいの間なので、生で食べて頂きたいです、どうしますか?と尋ねられました。もちろん生で!とお願いしました。全員生でお願いしていたと思います。確かに口の中に入れたら磯臭い、青い香りが広がりましたが全然イヤな青臭さではありませんでした!むしろそれが美味しさの1つとなっていたくらいです。そして貝ならではのこりこりした食感をしっかり感じられました。でも柔らかく、かんでもかんでもなくならないということはありません。

ハケでしょうゆをたらしてくれたトロです。トロです!!もう口の中でとろけて、おいしさを残していきます。おいしすぎてどうしようと思いました。

ウニ。ウニは好きではないのでエエーと思いましたが、ウニの味のクセが気にならず、おいしかったです。

これも昆布でふわっと締められたはまち?的な魚です。脂身がのってこってりした味を昆布がさわやかにしめてくれてました。

これも貝系です。やっぱりこりこり感は強いのですが、食感も味わった後は口の中でとけていきます。乙女寿司のおかげで、貝のお寿司が前よりも好きになりました。

かば焼き。何の魚か覚えてない…。ウナギではなかったような。でもこれもたれをあぶった甘い香りと魚のぱりっとした風味が合わさってすごくおいしかったです。

そして汁物が出てまいりました。お椀の鶴と菊を見て、これもガーリーでかわいいなーと眺めていたら、大将が「それは加賀蒔絵なんですよ」と教えてくれました。作家さんの名前も教えてくれたが忘れてしまった…大将ごめんよ。

中にはたっぷりのねぎと、ボリュームのある白身の魚が入っています。魚のだしがたっぷり味噌汁にしみていて、おいしくてほっとしました。

最後は巻物です。乙女寿司には、ほんとに乙女の職人さんがいて、はちまきをキリっとまいてきびきび仕事しています。そんな乙女が作ってくれたねぎとろを、パリっとした海苔で巻いて頂きます!今まで食べていたねぎとろの存在を否定するうまさ。おいしゅうございました。
お昼のおまかせは以上で終わりです。もっと食べたい人は、この中から追加で自由に注文できるようです。自分はお酒も飲まないし、じゅうぶんお腹いっぱいになったのでこれで終わりにしました。4200円とちょっと豪勢なお昼ご飯になってしまいましたが、値段以上の満足感を味わえました!ああ、お寿司って本当においしいですね…。
最高においしいお寿司を味わった後は、ギミックいっぱいの忍者寺を見学します。

*1:正直名前だけで女子にやさしい思いこんだことは否定しない。

*2:チックじゃなくてそのまんま